レインツリーの堆肥つくりその④

11月に入ると、寒さも日増しに強くなり、冬に近づいていることを実感している今日この頃です。
今日は、ちょっと堅いのですが、レインツリーの堆肥つくりについて、専門的なことをお話しさせていただこうと思います。

レインツリーの堆肥は、お客様宅をお手入れして出た剪定枝や葉っぱ、除草した雑草や農園で栽培した野菜の残滓等が農園にある堆肥小屋に集められてから、堆肥になり、ガーデナーを通じてお客様の庭先にお届けできるまで、いくつかのプロセスがありますので、この機会にご説明させていただきます。


※堆肥ができるまで~
●堆肥化第1段階(糖分解期):剪定された枝の葉っぱや除草された雑草等の成分のうち、最初は、まずタンパク質や低分子の糖類が菌類の食料になって分解されます。
●堆肥化第2段階(セルロース分解期):続いて、植物を形作る繊維質セルロースやヘミセルロース等が分解されてゆくと、そこの温度も60~80℃にもなり、高温を好む菌類が活発に働き、分解が加速されてゆきます。この分解の過程で菌類の活動の為には、水分と空気(酸素)が必要になるため、保湿と切り返しの重要性が分かります。
●堆肥化第3段階(リグニン分解期):堆肥化している葉っぱや枝が褐色から黒に変色している状態です。このときは、温度も50℃前後に落ち着いてきて、菌類だけでなく様々な微生物が集まり、更にそれを食用とするミミズ等の小動物が繁殖し、排泄されたその糞等が、ふかふかした粒状(団粒化)の堆肥へと変化してゆきます。

このように”堆肥をつくる”ということは、菌、微生物、小動物の働きによって得られるものですので、わたしたちが、その活動を活発化させる環境を作ってあげることが大切になってきます。
そのため堆肥小屋内での「含水率や通気量、炭素率」に気を配ってゆかねばなりません。この条件が整うと菌や微生物は活発化、分解中の堆肥の温度は80℃近くまで上昇し、含まれている雑草の種や病害虫は死んでしまいます。




それでは、どのようにすれば活発化するのかというと、微生物はその活動エネルギーを炭素や窒素を体内にいれて補給しますので、レインツリーでは、写真にもあるように、微生物を活発化させ、その分解スピードを速めるために、牛糞や鶏糞といった動物性有機物とようりん、他企業秘密成分を堆肥に適宜散布し、混ぜ合わせています。


 


また、定期的に「切り返し」と言って、堆肥をスコップやフォークでほぐして、分解中の堆肥内に空気を通し、酸欠状態にならないように心がけています。この作業は、主に夏の炎天下に人力で行われ、肉体的にもたいへんきついものですが、レインツリーの「働いて元気になろう」を合言葉に、利用者の皆さんたちと頑張って作業しています。



レインツリーでは、お客様に喜ばれる堆肥づくりを目指して、日々取り組んでいます。このようにして出来上がった”レインツリーの2020年度産堆肥”が、もうすぐ皆様のお宅にお届けできるようになりますので、これからもご期待ください。