レインツリー淵野辺 農園便り①

雨の日が多かった2020年もようやく秋本番の季節となってきました。レインツリー淵野辺では、利用者さんがガーデニングの基礎や農作業を学んだり、園芸療法に触れ合うことができる農園にて、クラフト用ラベンダーや千日紅、貝細工の他ハーブ類を中心に栽培しています。その農園のうち北東部の一画(約20坪)にあった「多肉ゾーン」を使用目的転換して「第2野菜ゾーン」として運用しはじめました。


多肉植物とは、ぷにぷにとした多肉質な葉、独特なフォルムで人気の植物ですが、今回の場所は農場内でも近隣工場の影響で、日当たりが悪く、しかも低い位置にあるため、小石等も集まり、湿気も多く、多肉の栽培でもここ数年苦労していた場所です。露地野菜についても条件難な場所であることは同一ですので、とりあえず、10月の上旬、ここの土壌改良を計画、実行しました。

土壌改良とは、畑や庭の土は、時間の経過とともに酸性化したり、微量養分が枯渇して痩せてきます。そんなときに行うのが土壌改良です。レインツリーの土壌改良は、まず利用者さんとともに行ったのが、「天地返し」という作業です。この「天地返し」とは、スコップでまず対象ゾーンの半分の広さを、深さ50cm ほど掘り、固まっている土を剣先やレーキで砕きます。そして残り半分の場所を掘って、そこに最初に掘った場所の土に入れ替えます。こうすることで、作土の表層と深層が入れ替わり、大切な各種養分を蓄えた新しい作土部分に、作物は成長の源である根を元気に生やすことができます。さらに、自家製堆肥を混ぜることで土をふかふか(団粒構造)にし、微量要素のマンガンを含む苦土石灰や窒素、リン酸、カリウムを含む肥料を手作業で漉き込みました。また、地下に埋まっていた小石も多く出てきましたので、利用者さんとみんなでこれを拾って除去しました。

今回、試験栽培として用意した野菜は、人参、大根、キャベツ、白菜、ニンニクの5種類。これから約3ケ月~半年の間、栽培期間は続きますが、この場所に適する作物はどれかを観察研究してゆきます。。

特に、淵野辺では、近所のお客様が店頭に売り出された野菜を買いに来る方が大勢おられます。そうしたお客様や利用者さんの期待に応えるためにも、第2野菜ゾーンは、絶対成功させたいと思っています。